この所の雑感。
報道機関による報道内容の方向性は、例えば日産ディーゼル、キャノン、いすゞのような企業で発生している非正規従業者の「大量解雇(これも事実は言葉が間違っている)」について、かなり企業側の責任追及の方向にベクトルが向かっているけど、曰く「企業が大量解雇して労働者が路頭に迷っているのは企業が悪く、血も涙も無い」
コレって政府批判も含めてやっているんだろうけど、やっぱりあまりにキャンペーン的であって、やっぱりオカシイと思う。
経済状況が特にこのところの様に100年に1度とまで言われるように悪化し、モノが売れない=生産しても在庫化するという事態が顕在化すると、当然企業は存続を考えて何かしらの手段に打って出ざるを得ないし、その行き着く果てはどうしてもこの様な形で「大量解雇」に繋がってしまうのは必定なのではないか?
ところで、非正規従業者の「大量解雇」の何が言葉として間違っているのか?
①非正規従業者とは、この場合派遣労働者を指し、雇用関係は一次的には存在しない。従って首記の企業にとっては派遣契約の契約解除でしかない。
②契約社員は雇用期間に定めがある直接雇用であり、これは解雇と言う言葉が妥当だが、契約打ち切りと言った方が当たり。
③正規雇用社員とは、雇用期間に定めの無い直接雇用関係であり、簡単には雇用関係を解除できない
④正規雇用関係の解除は、企業のあらゆる努力の上で初めて成り立つ
以上を良く見ると、今回のケースは「正規雇用関係の維持」に帰結しているわけで(反面コレだけ非正規雇用関係を徹底的に無くしても、なお企業業績の好転見通しが立たない場合、いよいよ早期退職制度も行なえる事になる。これがIBMのやろうとしていることであり最悪のシナリオ)、少なくとも企業は最低限度の責任を果そうとした結果が、この「大量解雇」なのではないか?
まして一次雇用責任のある派遣会社の批判はまるで行なわれておらず、これが恣意的なプロパガンダの類と言わずして何とするのか?既にソコに時事刻々と起こっている事実をありのまま伝えると言う「報道」の姿勢は存在しないし、いわゆる政府批判の材料として「大量解雇された労働者」を利用したプロパガンダでしかないと言えないだろうか。
話を戻して、企業は全ての雇用を守る義務は持ち合わせていないし、これが資本主義の原則であるし、だから非正規さんハイさようなら・・・は酷い事態だとは思うものの、企業の倫理としては間違えてはいない。
だって企業がソコまでの責任をとったとして、共倒れしたのでは更に酷い状況を生むであろうことは火を見るよりあきらかだし、正規雇用の雇用者責任は果さなければならないという、企業の責任をも果せないじゃないか。
この非正規雇用者の大量解雇の結果として出て来る失業者については、そのセイフティネットは国の役割だけど、それも全てではないとも思う。
敢えて非正規雇用を良しとしていた方々も少なからず存在したわけで、それがライフスタイルだと言って憚らなかった方々が、今さら雇用維持を!と喧伝した所で、何時居なくなるかもわからないような不安定流動人材に対し、企業が「将来性を見据えて従業員と同じように投資対象となる」という判断は当然出来ないだろうし、そういった人物を正規採用はしないであろうと思うのだ。
要は置かれた状況でデラシネの様に生きてきておきながら、あまりにも権利主張が過ぎると思うし「都合良過ぎではないか?」
企業だって経済活動の中で生き延びなきゃならないし、そうしないと今回問題になった非正規雇用者以上の、もっと大きなパイの正規雇用労働者の生活も守れないんだから。
結論。
敢えて言おう。起こっている状況は最悪の状況であるものの、マスコミは既にもう随分昔から事実を伝えていない事は明らかだったけど、ココまで来るとアジテーター以下かな。この状況を利用して世論誘導をしようとするのであれば傲慢だし、やっぱりマスゴミだ。
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そうですねー、まずマスコミに関してはおっしゃられるとおりだと僕も思います
マスコミの見識(見解)がいつも正しいかというと僕は信用できない部分が多々あると思ってますし
この件でも非常に過去の共産主義の階級闘争的な思想を感じざるを得ません
それに派遣社員の契約解除は当人には厳しいかも知れませんが、やはり契約違反でない限りは正当なのですから批判される必要はないはずです。
ただ派遣会社とその社員に対しての救済措置は今後政府や社会が対応しなければならないとは思います
今の世界や社会状況はもっと早く予知して対応できる状況ではなかったと
特別な状況下(たぶん)ですから、こんなときにこそ個人や社会の正しい見識が問われるのだと思いますしそれを望みます
とはいえ自分はどうかと問われると、・・・・(^ ^;ですが
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小泉さんの規制緩和以降、製造業にこれだけ多くの割合で「派遣社員」がいるとは思いませんでした。
(しかも1/4が40代だなんて・・・・)
お客さんに買ってもらう為にいいモノを作る努力をする。
エリートの方々が知恵を絞って企画した商品を、末端で機械の様に働く組立工。
その全ての人々が、その企業の「宝」ではる筈だった時代ははるか昔話となり、今や企業はお客さんでも社員の為でもなく、ただ株主の機嫌を取る為だけに必要最低限の人件費まで削って業績を上げる事に懸命になった結果、「派遣」は渡りに船・・・
というか、その為の規制緩和だったような気がしてなりません。
他人のものを奪う理由が「食う為」にならない世の中であって欲しいと願います。
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